新型コロナウイルス、正式名称「SARS-CoV-2」感染症名は「COVID-19(coronavirus disease 2019)」と名付けられました。
すでに日本では多くの感染が確認され、感染経路が不明な方の感染も報道されています。
悲しいことに、このウイルスで亡くなった方のニュースも耳にします。
できる限り正しい情報を得て、少しは過敏に反応をしておいた方が、自分と家族、そして大事な人たちの命を守れると思い、突っ込んだ情報を掲載しておきます。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)感染するとこうなる
新型コロナウイルスは、高齢者や高血圧、糖尿病、呼吸器疾患などの慢性症および、リウマチや膠原病などの免疫疾患の方は、発症すると重症化し、死に至ることもあるという大変恐ろしいウイルスです。
コロナウイルスが発症すると、肺の絨毛のある細胞に感染して死滅させ、死んだ絨毛が抜け落ちて、ゴミや粘液と共に気管支に溜まる。
そうなると、ウイルスの侵入を察知した体は、肺に大量の免疫細胞を送り込み、炎症を抑えようとするのだが、まれに免疫系が暴走して、健康な組織も含めてあらゆる細胞を破壊してしまうのだ。
呼吸不全になり死に至った患者はSARSの患者同様に、肺にハチの巣状態の穴が空いていたという病変が報告されている。
引用:日経BP「National Geographic」より
感染を予防するためには
この恐ろしいウイルスに感染しないためには外出しないことが一番ですが、外出した場合はできる限り人との接触を避け、マスクはもちろん、目からの感染を予防するために眼鏡を着用し、何かを触ったらその度に消毒をする。というくらいの過敏な予防も必要かもしれません。
私は健康だから大丈夫! と、思っていても、私たちの身体の中は年齢を重ねると様々な疾病が潜んでおり、もしそれが免疫に関わるものであれば、免疫系の暴走が起きるかもしれないのです。
幼い子ども高齢者も、このウイルスの重症化は免疫系の暴走です。
感染、発症を予防するために「免疫力を高める」ことが必要と叫ばれていますが、この免疫力のメカニズムを説明できる方はほとんどいないと思います。
免疫とは、体内に病原体や毒素などが侵入しても発病に至らない抵抗力のことであり、この抵抗力は全て免疫細胞で構成されています。
免疫細胞はどこでどう作られるのか?
免疫細胞は白血球の仲間で、骨髄にしかない造血幹細胞から分化、増殖します。
幹細胞は生まれてから10歳になるまでにそのほとんどを使い果たします。生まれた時を100%とすると、30代では生まれた時の4%、50代で2.5%、80代では0.5%しか存在しません。
免疫の暴走はなぜ起きるのか?
免疫の暴走には、細胞核にある染色体のテロメアの長さが影響しています。テロメアは細胞が分裂するごとに短くなり、加齢や生活習慣でこのテロメアの長さは変化します。
また、免疫の司令塔と言われる、腸内の絨毛の間にあるパイエル板も重要です。
本当の意味での免疫力の強化とは
今更急に、栄養バランスを整えて睡眠を充分に!と言っても、本当の意味での免疫力の強化にはなりません。免疫細胞も、パイエル板も、幹細胞から出来ています。幹細胞の分化増殖には限りがあり、また年齢と共にものすごいスピードで減少します。
私たちは、免疫系統に強い骨髄由来間葉系幹細胞を若い頃のように増やす治療を行うことができますが、まだその治療費は高く、一般には提供できないものです。しかし、将来的には予防医学として、一般の人々もなんらかの治療が受けられるようになるといいなと思います。